京都の大文字焼きはなぜ大の字?意味や由来|五山送り火をガチ解説


大文字焼きは、京都以外の地域でも行っているところがあります。特に京都で行われる大文字焼きは、全国から観光客が集まるほど有名ですよね。

夏の夜に灯される文字の炎がとても幻想的で素敵な行事です。

ところで、大文字焼きはなぜ「大」の字なのでしょうか。意味や由来についても気になりますよね。

京都で行われる大文字焼きについて徹底的に解説したいと思います。

大文字焼きはなぜ大の字なの?


大文字焼きが「大」の字のわけには諸説あるといわれていて、正確なことは分かっていないのです。

  • 「大」の字は、魔除けの象徴でもある五芳星(ごぼうせい)の意味があります。
  • 神の化身とみなされている北極星を象っていたといわれています。
  • 弘法大師空海が大の字に護摩壇(ごまだん)を組んでいました。
    ※護摩壇・・・護摩を焚く炉を据える壇
    ※護摩・・・供物や願い事を書いた木材を焼いて祈願する儀式
  • 密教の教えで五山の送り火は弘法大師空海による護摩供といわれています。平安時代、京都で疫病が流行しました。空海は京都の町全体を浄化するため、護摩焚きをしようと考えました。東寺から御所の位置を護摩壇に見立て、銀閣寺上方にある「大」は胎蔵界の大日如来、金閣寺の「大」が金剛界の大日如来を表わしているのです。
  • 「大」という字は、「一」と「人」という漢字でできています。これを一人の人間ととらえて、無病息災を願っていました。

京都の大文字焼きの意味や由来について

「大文字焼き」は、毎年8月16日のお盆に先祖の家に帰ってきていたご先祖様を再び、あの世へ送り出す行事です。

「大」という文字を松明の炎で描きます。京都以外の地域でもお盆の送り火として行っています。

京都では、ご先祖様を送るための厳かな宗教行事なので「大文字焼き」という表現は山焼きを連想させるため、不適切とされています。

「五山送り火」や「大文字の送り火」という表現をしているのです。

また1571年、織田信長による比叡山の焼き討ちを連想するため「焼き」という言葉を避けているともいわれていますよ。

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大文字焼きの起源や歴史について

五山の送り火は、どれほどの歴史があるのでしょうか。

公式の記録が残っていないので、始めた人や、いつから行われているかは分からないままだということです。

江戸時代前期、雍州府志(ようしゅうふし)と呼ばれる1682年~1686年に記された山城国の地誌に大文字焼きは盂蘭盆会(うらぼんえ)や施餓鬼(せがき)の行事として行われていたことが記されています。

江戸時代の前期には、送り火を行っていたということになりますね。

※山城国・・・現在の京都南部
※盂蘭盆会・・・お盆
※施餓鬼・・・お盆に行われることが多い仏教行事

 

五山の送り火は「五つの山」に文字の炎が灯されます。

東山如意ヶ嶽の「大」の字が最も有名で「大文字山」とも呼ばれています。送り火はすべて「大」の文字ではなく、さまざまな文字や形の炎があるのです。

松ヶ崎西山・東山の「妙・法」、西賀茂船山の「船の形」、金閣寺付近大北山の「大」、嵯峨仙翁寺山の「鳥居の形」の五つがあります。

他にも「い」や「一」「竹の先に鈴」「蛇」「長刀(なぎなた)」という文字や形も送り火として灯されていたこともありました。

しかし、明治から昭和初期にかけて数が減っていき、現在の五つの山になりました。

2018年の五山の送り火はいつ?


古来より8月16日に行われることになっていますので、2018年も8月16日に開催予定です。

とても伝統のある行事なので、よっぽどのことがない限り延期や中止することはありません。もちろん悪天候でも決行されます。

送り火の開催時間は、五山が一斉に灯されるわけではありませんので、注意しましょうね。各スポットで時間差をつけて順番に点火されていくのです。

20:00 大文字(東山如意ヶ嶽)
20:05 妙法(松ヶ崎西山・東山)
20:10 舟形(西賀茂船山)
20:15 左大文字(大北山)
20:20鳥居形(嵯峨鳥居本曼茶羅山)

5分の時間差をつけて点火されていくことになっています。

東から西に反時計回りで点火するということが決まっているのです。

一昨年から「妙法」「舟形」の時間が5分早まっていますので、注意しましょう。

五山の送り火鑑賞スポットは?



大文字の送り火は、標高が高いので遠方からでも送り火をきれいに見ることができます。

定番の鑑賞スポットは、出町柳の鴨川デルタ周辺になっています。この場所は多くの人でにぎわいますので、早めから場所取りをしておくと良いでしょう。

また銀閣寺道の周辺や京都御苑などもおススメの鑑賞スポットですよ。

地元で穴場スポットといわれているのは、イオンモール京都五条にある最上階の駐車場や京都大学正門付近、今出川通白川交差点があります。

混雑を避けて、ゆっくり鑑賞したいという人にはおススメですね。

 

京都五山の中で1番標高が低いのは松ヶ崎西山・東山です。

遠方からだと見えにくいというデメリットもありますが、間近で見られるスポットもありますよ。

「妙法」の送り火の鑑賞スポットとして有名なのは、ノートルダム女学院近辺の北山通です。

観光客も少なく「妙法」と「舟形」が見られるのは、烏丸口駅東にある出雲路橋の東岸ですよ。迫力のある送り火を楽しめることでしょう。

まとめ

1度は見てみたい京都五山の送り火。

文字の意味や由来・歴史について知っておくと、また見え方が変わってくるかもしれませんね。

せっかくなら穴場スポットでゆっくりと大文字焼きを楽しみましょう。